2025/06/22 16:07
山肌に白い葉っぱがちらほらと。梅雨空のジメジメのなか、グリーンにホワイトのコントラストが、なんだか清楚な感じを漂わせる。

この植物、「またたび」です。これがとっても滋養のある植物なんですよ。
野山の斜面にツルがこんもりと群がって、白と緑の葉がまだらに展開するのが特徴です。花が咲くころになると、一部の葉が白く変化するんですね。
花そのものは葉っぱの陰にかくれて咲くんです。遠くから見ると白い葉っぱが花のようにも見えます。これは受粉のために虫にアピールしてるんじゃないかな、と勝手に思ってて、さっき生成AIに聴いたらやや正解な感じでした。
花はやがて、どんぐりの形をした実をつけます。この実の中に、ゴツゴツしたこぶの形に変化するものがあります。これがよく生薬として利用される「またたびの実」。疲れた旅人がまたたびの実をたべて元気になり「また旅をした」から「またたび」になったとか。
元氣をとりもどしたり、健康をたもつ効果が昔からしられています。これは実だけじゃなくて全草に有効成分があるようです。当園は葉と花をお茶にしています。
今年当園は折折の地元のハーブをブレンドする「折折の晴晴ハーブティー」という商品を出しています。
5月21日夏至に改定した折折ティーは、マタタビ葉をドバーっとふんだんにブレンド。つぼみも茶葉にして入れてあります。葉はノスタルジックな野草茶の香り、つぼみはフルーティーさを醸します。
ちなみに、「猫にまたたび」ともいわれるように、マタタビの葉や枝を猫に与えると、じゃれているというか、酔っぱらったようになるのも特徴です。
茶葉乾燥場に干していると、野良猫が近づいてくるので、高い場所に干します。「やっぱほんとに好きなんだあ」と感心します。
夏至を過ぎて夏が本番になります。素敵な季節になりますように。